ゆうびんやさん
おてがみを贈るのがすき。
小さい頃からずっとそうでした。
やたらと先生や両親、友だちにおてがみを書いていた気がします。
それはきっと、私がおてがみをもらうのが好きだったからなんですよね。
メールとも違う、ラインとも違う、はがきとも違う。
封筒の裏の差出人を見て嬉しくなって、
封を開けるときだってわくわくして、
たたんである便箋を広げることすらなんだか心躍ってしまう。
そんな気持ちを、あの人にも感じてほしい。
だから。
わたしの書くおてがみは、便せんと封筒選びから始まります。
「何色のイメージかな」
「カスミ草好きだったよね」
おてがみを渡す向こう側にいる人へ、思いを巡らせる…
この作業がなんだかたまらなく好きなんですよね。
時間はかかるけれど、その時間分の想いだってきちんと込もる、
そう思っているし信じているから、
普段言えないことも、
なんだか気恥ずかしいことも、
本当の胸の内だって話せてしまう、
そんな気がしているんです。
面と向かってじゃないと伝わらないことがあるように、
おてがみでないと伝わらないことだってきっとある。
さいごにおてがみを書いたのはいつですか?